プロフェッショナルプリセールスラボの黒澤慎です。

今から10年ほど前のこと。私の社会人人生の中でも印象に残っていることを、あるお客様から言われました。当時、私はあるシステム開発プロジェクトのプロジェクトマネジャーとして活動していました。お客様は社員数20名程度の中小企業で、プロジェクトの主担当者は2名。いつも、この方たちとコミュニケーションを取りながら、要件定義のミーティングなどをしておりました。 議論が迷走して意見を戦わせること多数・・・今思うと、とても密にコミュニケーションを取っていましたし、心から本音をぶつけ合ったお客様でした。こういうお客様って、実はそんなにいないんですよね。結果的に、密なコミュニケーションが良かったのか、プロジェクトは無事に終わりました。

プロジェクト終了後、お客様に言われたこと

プロジェクト終了後の会食の席だったと思います。このお客様から、こんなことを言われたのです。

「いろいろぶつかりましたが、黒澤さんが言うことなら、こちらはどんな提案でも安心して聞いていましたよ」と、笑顔で言ってくれたのです。「だったら何でこんなに迷走したの~?」と言いたくもなりましたが、「安心していた」というお話にとても感激したことを今でも覚えています。「安心」ということが、どんな時でも人と人との関係性の土台になる、と思ったのはこの時でした。

何でお客様は安心してくれていたのか?

今考えると、私がしていたことは、「とにかくお客様の話をよく聞く」ということでした。私とは所属組織も違えば立場も異なる。自ずと、モノの見方や考え方も異なるわけですよね。そういったお客様と少しでも感覚を近づけるために、お客様がどんな用語をどんな意味で使っているかに気を配ります。そして、お客様が使っている用語の意味を理解したら、こちらも同じ用語を使うようにします。それによってお客様との一体感が醸成され、お客様の中に「安心感」が出てきたような気がします。

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実は、こうしたことを今までずっと無意識的にやってきたようで、これが、私の中の「安心力」を高めてきたのではないかと思います。皆さんも、このような経験をしたことはありませんか?

人は、安心して付き合える人に心置きなく本音を話します。また、本音を話してくれた人には感謝が芽生え、こちらの心も更に安心します。今日ご紹介したちょっとした心がけ、安心力を高めることが、お客様との関係性を劇的に変えるかもしれませんよ。